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【理事長あいさつ】

日本インドネシア法律家協会は、草野芳郎前理事長が、JICA(独立行政法人日本国際協力機構)による法整備支援に2007年に参加したことに端を発して、日本とインドネシアの法律家の交流を図るために2012年に設立されました。それ以降、当協会は、毎年、日本側の会員その他関係法律実務家がインドネシアを訪問し、日本インドネシア間の交流、親睦を図ってまいりました。具体的には、ジャカルタの最高裁判所の他、インドネシア各地の地方裁判所、宗教裁判所などを訪問し、メディエーションの実施状況やその他種々の法律問題について意見交換を行うとともに、各地の大学を訪問し和解・ADRのセミナーを行い、日本とインドネシア間の法律家、法学生の交流を実施してまいりました。また、インドネシアからも、法律家や法学生が日本を訪問し、当協会が日本の大学におけるセミナーなどを企画し、交流を実施いたしました。このように、創立以来10年間、当協会は、日本とインドネシアとの間の法律家の交流とインドネシアにおける和解実務の支援に関して多大な貢献を果たしてまいりました。本年(2022年)、当協会は、創立10周年の節目を迎え、これを機に私が、草野前理事長から理事長職を引き継ぐこととなりました。草野前理事長は、顧問として引き続き当協会に強力にサポートいただく予定です。

 当協会の今後の活動としては、これまで草野前理事長の強いコネクションをもとに築いてきたインドネシアの裁判所やアカデミアとの良好な関係を維持しつつ、さらに民間の法律実務家同士の交流にも広げたいと思います。特に若い世代の日本とインドネシアの法律家にも当協会の活動に参加いただき、それぞれの国の法制度その他社会状況への相互理解を深めていただく機会や二者間の交流の場を通して、両国の親善にも貢献することを願っております。

 当協会に関心を持っていただき、多くの法律関係者にご参加いただき当協会の活動をサポートいただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。

JILA理事長 斎藤輝夫





【初代理事長あいさつ】

私とインドネシアの出会いは、2007年から2009年までJICA(独立行政法人日本国際協力機構)により実施された 「インドネシア和解・調停制度強化支援プロジェクト」に短期専門家として関与したことにより始まりました。このプロジェクト自体は、日本の和解、調停の長所を取り入れたインドネシア最高裁規則の改正や裁判官、 書記官の研修制度を整備するなどした段階で終了しました。JICAは、プロジェクトの目的は達成したので、今後はインドネシアの自主性にまかせるべきであるとして、その後のフォローをすることなく、プロジェクトは終了となりました。

 しかし、私は、これでは「仏を作って魂を入れず」になる、その後の息長いフォローがないと、新最高裁規則は根付かないのではないかと心配しました。 それで、実際のプロジェクトを担当したICD(法務省法務総合研究所国際協力部)に、ICD予算による本邦研修の実施を御願いするとともに、 私の研究費を使ってインドネシアへ訪問し、裁判所や大学を訪ね、意見交換やセミナーを実施したのでした。

 ICDや私と志を同じくする大学の研究者らと共同して支援活動を重ねている間に、インドネシアの法律家の方々と懇意になるようになり、 両国の法律家の間にある種の連帯が生まれて来ました。それで、関係者の間で、日本とインドネシア両国を結ぶ法律家の会を作ろうという意見が出て、 2011年8月に創立準備会を開きました。そして、2012年8月に日本・インドネシア法律家協会(英文名称 Japan Indonesia Lawyers Association 略称JILA)の創立総会を開き、 私が理事長、インドネシア大学のヒクマハント教授が副理事長となりました。以後は、このJILAが民間の法整備支援及び両国の法律家の友好を担うこととなったのでした。

 このような経緯から、JILAの当初の中心活動に「インドネシア和解・調停制度強化支援プロジェクト」後のフォローをすることがありましたが、 これからは、目的を広く両国の法律家にとって関心のある事項に広げるとともに、会員外の方にもJILAの活動を理解していただき、両国の相互理解を広げる活動をする所存であります。 このたび、ホームページをリニューアルしたのもそのためです。今後ともよろしくお願い申し上げます。

JILA顧問(初代理事長)草野芳郎